作者不詳。『シングル・マン』の絵。おじ様たちに愛され続けるナラティブな1枚。
悲壮。別れ。無力。
1976年。RCサクションの三枚目のアルバム・ジャケット。発売から1年を待たずに廃盤。1980年に再販。
おじ様がた(RCサクセションのフリーク)の解説によると、
児童絵画統覚検査(じどうかいが・とうかくけんさ)に使われるための絵とありました。
検査の目的はなんだろうと検索したら、「子どもの性格を知るため」。
字義のままでした(ちょっと検索しただけですが)
アプローチとしては箱庭療法みたいな、ということなんでしょうか。
箱庭療法 5 ( 心理学 ) - ひとり旅 - Yahoo!ブログ
河合隼雄先生の本を思い出しました。
1935年初のデータはともかく、
このお夕飯をいただく家族の「絵」は今見てもデトックス効果がつよいです。
幼児性(自分の弱さが)がくすぶられます。
「びみょーに怖い」とか「なんか貧乏くさい」とかでは片付けられない、弱者感とでもいうのでしょうか? ぴたっとくる例えが浮かびませんが……
温和で、慎ましく。そして無抵抗に生きる。けれど、その裏にある何か……
自分に同情し、他人にも「可哀想だ」と言ってはいけないのか? いや、どしどし言って解放すべきだ問題のような絵。
憐憫(れんびん)とか、同情とか。そんなような感情を解消するには、なにか行動をしなくっちゃあ、いけない。けれど、できない、いまも過去も。ずっと、変わることのない現実をみつめているような感じでしょうか(僕のばあい)
とにかく、楽曲もさることながら、名画であるにはちがいないので、今後、もし『シングル・マン』のアナログLPがどこかで手にはいるものなら入手したいものです。
せっかくなので、「Children's Apperception Test」で検索をかけたのですが、かんばしいものはヒットせず。
「この擬人化した動物の画をみて、あなたなりの物語を想像してみなさい。さあ15分」。そうした命令句を前提にして描かれた絵だとしたら、この10枚は「なるほど」です。もしかしたら、シングル・マンの画の元ネタだったという、可能性もなきにしもあらず的な、みょうな味わいがあります。
『シングル・マン』のなかにいる検視官の話
友人S「フィッシュマンズの佐藤氏の部屋にポツンと1枚残っていたのが『シングル・マン』なんだよ!だから◯◯なんだよ」
ある日、ぼくは友だちからそう教えてもらいました。
RCサクセションや、フィッシュマンズ好き(マニア)の方々にしたら、「そんなの俗説のたぐいだな」と一笑されてしまう会話かもしれないですが、その後、フィッシュマンズを半年以上、ヘッドホンで聴き続けて、そしてある夜、「ふっ」と怖くなって、未だフィッシュマンズを聴くことに、抵抗があると言えば、ちょっとは分かってもらるような気がしていまこれを書いてます。
原田郁子さん(クラムボン)バージョンの『ナイトクルージング』。
ずるい。ずるい。ずるい。ずるい。『シングル・マン』“やさしさ”より
さらに、佐藤氏のレコード棚を公開しているというマニアなブログがあって、しげしげと見ていたら、たしかに「シングル・マン」はありました。
また「ちょっと直視しづらい画」といっておもい浮かぶのは、僕の場合、石田徹也さんの画でしょうか。
ほんと、生きることをかんがえさせられちゃいます。ほんと…
直視できる画。直視したい作者。
さらに検索とちゅうで、どうも似たような構図の画があったので、「すわパクリか?」とおもいきや、そうではなく、たいへん美しいアーチストさんでした。ベトナムのかたで、活動はアメリカでされているようです。おなじ東洋系ということもあって、完全にカワイイです(^^)
SAATHCHIというサイトに登録されていて、他のアーチストも膨大でした。みなガッつり値段が付いてました。トランさん(ちゃん)の画は、おおかた「SOLD」で、上の画は、サイトのギャラリーページのみに拝見できただけでした。
「やさしさ」という単語を小説で使えなくなった。ずるいことに対する潔癖感を私は受け継いだ。この歌詞は、いっけん私小説の体裁をとっているけれど等――番組で差し込まれる様々なコメントの中で、角田光代さんのコメントが一段と負の美しさを言い当てているようで感銘しました。ぜひ、彼女の小説を読もうと独り約束しました。
名盤ドキュメント「RCサクセション“シングルマン”」
『シングル・マン』のみにスポットをあてた上質なドキュメント番組。
ぼくは2015年にその番組を見逃し、ずっと見れないでいました。セルDVDがあるのなら買ってました。ですが、このたび、ようやく見ることができました。民放じゃない局のブツのためか、中華系のサイトでした。迷惑なほど高画質なのですが、ひじょうに重たく、5分を視聴するのに20分くらいかかりました(うれしさのあまり我慢しましたが)。ああまいった、と思って中国語翻訳してもらって、ようやくサクサク視聴!
『甲州街道はもう秋なのさ』のストリングス版はソレはソレでゴージャスで新鮮でした。逆に、弓でべースを弾いているというのを、今までまったく気づきもしませんでした。
まとめ
Amazon限定の4枚組CDとか、サマーツアー83(DVD+CD)とか、キングオブライブコンプリート(CDのみ)などが、いきなり出回っているのですが値段がけっこうするので迷ってます。
生活向上委員会も2枚みつけたのですが、すでにプレミア価格になっってました。
上↑下↓どちらも約1万円になってました。
逆に、忌野清志郎がリスペクトしてやまなかったオーティス・レディングのほうは5枚組で、新品¥2500 中古だと¥1350 とすごいことになってました。しかもモノラルが「断然にイイんだ」というレビューがほとんどだということに驚いてます。ベスト版じゃなくて、ちゃんとアルバムを通してきくと、愛聴できるのかな、と悩みどころです。
Otis Redding 5CD ORIGINAL ALBUM SERIES BOX SET
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- 発売日: 2010/02/27
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さらにそのオーティスのバックにいたブッカーT&ザMG’sも、これまた5枚組で¥2500と中古が¥1400という破格になってました。
Booker T. & The Mg's (Original Album Series)
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